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[6巻] SPレコード落語特選 初代桂春團治編 六

By: 桂 文我
Narrated by: 桂 文我, 春團治
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Publisher's summary

落語のSPレコードの成り立ち
明治36年(1900年)、ビクターの子会社であったアメリカのレコード会社・英国グラモフォンのプロデューサー・録音技師のフレッド・ガイズバーグにより、ホテルの一室をスタジオ代わりにして、日本で最初の平円盤式レコードの出張録音が行われました。

初代桂春團治について
明治28年(1895年)、18才で初代桂文我に入門し、桂我都と名付けられましたが、日常の素行が悪かったため、「もっと厳しい噺家の許で修業をさせた方が良かろう」と考えた文我が、二代目桂文團治(後の七代目桂文治)に預け、桂春團治に改名。
素行の悪さは直りませんでしたが、高座が抜群に面白く、次第に人気が高まり、SPレコードの吹き込み数もナンバーワンになったのです。
演目解説
『お伊勢参り』『伊勢参宮』
上方落語には、喜六・清八が伊勢参りの道中記を駅伝形式にした落語が、25席ほどあります。大阪から見て、伊勢は東の方角に該るため、これらのネタを『東の旅』と呼びました。伊勢参りのネタには違いはないのですが、初代春團治が吹き込んだ『お伊勢参り』と『伊勢参宮』は喜六・清八のネタではなく、『百人坊主』と言われている落語で、東京落語では『大山詣り』として語り継がれてきました。
初代春團治のSPレコードでは、『百人坊主』の幕開けのみを吹き込んでいます。

『あんま炬燵』
近年は『あんま炬燵』と呼ばず、『人炬燵』『人間炬燵』として上演する場合もあるようです。
目の不自由な方の虐待になるのではないかという遠慮もあり、構成・演出も際どさを軽くすることもあるようですが、本人も承知の上で趣向に参加するのですから、普通に演じる方が良いように思いますが、如何でしょうか?
二代目春團治の音源も残っていますが、天真爛漫に演じ、爆笑を誘っています。東京落語では、昭和の名人と言われた八代目桂文楽が、『あんまの炬燵』という演題で上演していました。
©2019 Katsura Bunga
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