復職名人が読む三手先 Podcast Por Centro Salute arte de portada

復職名人が読む三手先

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De: Centro Salute
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この番組は、産業医の高尾総司、弁護士の前園健司、社労士の森悠太の三名が、企業や自治体の人事・健康管理に携わる方向けに、メンタルヘルス不調者対応や健康管理について、議論をしていくポッドキャストです。 【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】 https://peing.net/ja/takaomethod%E2%81%A0 【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210%E2%81%A0Centro Salute Economía Gestión Gestión y Liderazgo
Episodios
  • 第73回|主治医・産業医の一人二役のリスクについて
    May 23 2025
    合宿で収録した音源の2本目です。今回は主治医産業医の一人二役の問題について深めました。【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠■主治医産業医の一人二役とは?文字通り、臨床医である産業医が、自身の担当する会社の従業員を自院に誘導したり、主治医として診察したりすること。臨床医ベースの産業医における、患者獲得目的や純粋な親切心から生じる関わり。かつては工場内診療所などで見られた形態だが、近年は企業内診療所は閉鎖傾向にある。通常、主治医の役割がドミナントになりやすい構造。■第一段階の問題:利益相反主治医は患者の利益を100%追求する一方、産業医は会社の利益(事業者の利好保持、労働者と事業者の公平)のために業務を行うため、立場の対立(利益相反)が生じる可能性がある。復職支援など、一見利益が一致する場面もあるが、労働者からの特別な配慮希望などが入ると対立が表面化する。これは弁護士の双方代理禁止の概念に近く、産業医が本人の要望を会社に伝える際に「代理人活動」に近づき、利益相反が顕在化しうる。弁護士は利益相反の可能性があれば同意を取り、生じたら辞任する。主治医産業医も同様に、コンフリクトの可能性を契約時に明示し、生じた場合の対応(例:主治医を辞める)を決めておくべき。真っ当な産業医は、最初から他の医師に主治医を依頼することが多い。地域に他の医師がいない場合など、やむを得ず兼務する場合は、産業医としての役割を医療的な健康管理に限定せざるを得なくなる可能性も。■第二段階の問題:産業医活動中の暗黙の期待と契約関係通常の産業医活動(面談など)においても、従業員側に「暗黙の医療契約」やそれに類する期待・誤解が生じているのではないかという問題。産業医としての面談だが、従業員との間に個別の契約関係はないとされるにも関わらず、「ここだけの話」として会社に伝えない情報が発生し、特定の社会的関係が生じる。産業医が従業員から会社にとって必要な情報を知りながら、必要な措置を会社に意見しないことによる事業者リスクの問題。特に、従業員から自殺を示唆するような情報などを「会社に言わないで」と言われた場合の対応など、緊急例外的な場合の線引きが難しい。産業医が情報を知っていることは事業者が知っていることとイコールと見なされ、訴訟リスクにつながりうる。社内でダブルスタンダードが生じる可能性(例:社内基準と健康相談で得た情報に基づく個別判断の違い)。これは統括産業医や事業者視点では問題。■第三段階の問題:法令間の矛盾とリスクストレスチェックの実施者と産業医の兼務の問題。実施者として高ストレス者を知っても、本人が面接指導を申し込まなければ中途半端な状態になる。労働安全衛生法における健康診断結果の取り扱いと個人情報保護法のギャップ。安衛法で事業者が結果を知ることが定められていても、本人の同意なく機微情報を知ることは問題視されうる。安衛法の「親代わりの健康管理」という前近代的な構図と、個人情報保護法の進んだ制度(EUベース)との間の矛盾。これらの法令間の矛盾が、労働者と事業者の認識相違から紛争に発展するリスクがある。例えば、検診結果に基づく就業制限が原因で従業員が不利益を被った場合、就業制限措置の違法性や産業医への不法行為訴訟につながる可能性。特に、法定項目だけでなく、法定外項目も一緒に取り扱っている場合、同意の有効性などがさらに問題になる可能性がある。安全衛生に関する立法と個人情報保護に関する立法は相性が悪いため、今後も矛盾が表面化する可能性がある。検診結果の生データなど、実務産業医が知る必要のない情報は切り分けるなど、情報の取り扱いに細心の注意が必要。保健師も同様に、従業員からの秘密保持への期待と人事との情報共有の間で板挟みになるリスクがある。法的位置づけの不明確さから...
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    1 h y 2 m
  • 第72回|話し合う意味がないテーマについて話し合うな
    May 20 2025

    合宿で収録した音源の1本目です。今回は産業保健職の役割について掘り下げました。

    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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    ■議論の概要

    • 医療職、特に産業保健職は従業員との対話を重視する傾向があるが、その中で本来話し合うべきではないテーマ(主に労働条件や配置転換などに関する従業員の希望)を取り上げてしまうことがある。
    • 社長や経営者には従業員の希望を聞いて実現したり、配置転換を命じたりする権限がある。しかし、産業医や産業保健職にはそのような権限がない。
    • 産業保健職が権限なく従業員の希望を聞くことは、叶えられない期待(誤解に基づく期待)を与えてしまう可能性がある。これは、医療契約のように「あなたの望みを叶えるために努力します」と約束しているかのように聞こえてしまうため問題となる。
    • 医療職は情報が多いほど良いと考えがちで、意図せずとも希望を聞き出してしまう傾向がある。従業員側も、産業保健職になら話しやすい、希望が叶うかもしれないという期待を抱きやすい。
    • 多くのこじれた事例の根源には、本来話し合うべきでないテーマを話し合い、従業員に誤解や過度な期待を与えてしまうことがある。従業員が自分の希望を検討に値する内容だと「昇格」させてしまう側面もある。
    • 産業保健職が話を聞く場面の役割や位置づけが不明確であることが、この問題の一因である。会社側が役割や制約を明確に示せていない(いわゆる丸投げ)ことも問題。
    • 臨床医療と産業保健の立場の違い:
    • 臨床医療は「ネガティブリスト」的:患者のためにほとんど何でもやってよく、やってはいけないことが限定されている。
    • 産業保健は「ポジティブリスト」的:職場において、やっていいことが極めて限られている。労働者と会社の間の約束の範囲内で、元に戻す手伝いをするのが基本であり、労働条件への口出しはできない。
    • 労働者と使用者の二者間の問題を、産業保健職が代行して解決しようとしてはならない。特に、本人に代わって上司、同僚、人事に話をするのは問題となる場合がある。
    • 臨床経験のある医療職が産業保健の仕事にそのまま向いているかには疑問符がつく。人の役に立ちたいというモチベーションが、会社の役に立つことではなく従業員の役に立つこと(希望を叶えること)に向かいやすいため。
    • 議論の結論として見えてきた産業保健職の重要な役割:
    • メンタル不調者対応などにおいて、早期に休ませる(療養勧奨)ことが重要な役割の一つとなりうる。
    • 専門知識に基づき、早期療養の重要性や予後について説明し、従業員の休職に対する抵抗感を払拭する手助けをすることが期待される。
    • 日本には休みたがらない、休めない文化があり、休職に対するネガティブな固定観念(退職へのステップなど)が根強い。休職者数、復帰率、再休職率などの透明性のあるデータを社内で提示することが、不安軽減につながる可能性がある。
    • 会社側の役割として:
    • 産業保健職への万能感や幻想を捨て、自社の産業保健活動の役割や枠組みを明確にすることが必要。労働者と会社の二者間で話し合うべき問題を明確にする。
    • 産業保健活動においては、個人のスキルに頼るのではなく、平均的に効果が出せる仕組みを導入することが重要。
    • 会社から指示された通りにまずはやってみて、うまくいかなかった経験から学ぶことも重要である。
    • 本テーマについて産業看護職・保健師の方からの意見交換を歓迎。

    (NotebookLMで作成したもので、内容の正確性は保証しません)

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    1 h y 16 m
  • 第71回|会社はどうしたいのか聞く必要はあるか/音声AIの活用の可能性
    May 3 2025

    今回は、2つのテーマについて取り上げました。

    【自由集会開催のお知らせ】

    今年も自由集会を開催いたします。

    日時 令和7年5月16日(金)13時〜17時

    場所 仙都会館8階会議室(宮城県仙台市青葉区中央2ー2ー10)

    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

    ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠

    【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

    ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠


    ■雑談

    • 高尾 アニサキスになりました
    • 前園 沖縄へ旅行してきました
    • 森 万博に行ってきました


    ■会社がどうしたいか、聞く必要はあるのか

    • 人事機能が不十分な会社での対応について、会社の意向を聞くことが産業医の対応を歪めるリスクがあるという考えと、会社の考えを知るための探索的な問いかけとしてはありうるという考えが話されました。
    • 会社が健康管理を「自分ごと」として捉えていない課題や、思考停止している担当者へのアプローチ、会社としての主体性を明確にすることの重要性について話しました。
    • 弁護士の立場から、依頼者(法人)の意向を受けて法的なリスクを減らすことや、「こうすべき」というコンサル領域の線引きについて話しました。
    • 経験を積む中で自身のスタンスを確立することや、産業医のクライアントを多角的に捉える視点についても話しました。


    ■AI音声の活用の可能性

    • 最新のAI音声が非常に自然になっていることに触れ、労働者の健康管理分野での活用について話しました。
    • 特に休職者への療養開始説明動画のナレーションでの活用に注目し、感情を排除したニュートラルな情報提供や、アップデートの容易さといったメリットについて話しました。
    • 汎用的な動画教材や、会社ごとのカスタマイズ、各種研修・説明資料(復帰準備、Eラーニングなど)への活用についてもアイデアが出ました。
    • 講演やセミナーにおいて、総論部分を事前学習用動画として提供し、当日の時間を質疑応答などに使う効率的な形式が考えられると話しました。
    • 対面での講演とAI動画を組み合わせるインタラクティブな形式の可能性や、人間は人間が好きという視点、大学講義の短縮化の現状など、効率的な情報伝達の必要性について話しました。
    • AIが現実世界の経験に基づいた応用的な質問を生成することにはまだ限界がある点も話しました。
    • 今後、AI音声活用を含めた動画コンテンツを具体的に作成していく意向について話しました。


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    1 h y 11 m
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