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  • 第73回|主治医・産業医の一人二役のリスクについて
    May 23 2025
    合宿で収録した音源の2本目です。今回は主治医産業医の一人二役の問題について深めました。【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠■主治医産業医の一人二役とは?文字通り、臨床医である産業医が、自身の担当する会社の従業員を自院に誘導したり、主治医として診察したりすること。臨床医ベースの産業医における、患者獲得目的や純粋な親切心から生じる関わり。かつては工場内診療所などで見られた形態だが、近年は企業内診療所は閉鎖傾向にある。通常、主治医の役割がドミナントになりやすい構造。■第一段階の問題:利益相反主治医は患者の利益を100%追求する一方、産業医は会社の利益(事業者の利好保持、労働者と事業者の公平)のために業務を行うため、立場の対立(利益相反)が生じる可能性がある。復職支援など、一見利益が一致する場面もあるが、労働者からの特別な配慮希望などが入ると対立が表面化する。これは弁護士の双方代理禁止の概念に近く、産業医が本人の要望を会社に伝える際に「代理人活動」に近づき、利益相反が顕在化しうる。弁護士は利益相反の可能性があれば同意を取り、生じたら辞任する。主治医産業医も同様に、コンフリクトの可能性を契約時に明示し、生じた場合の対応(例:主治医を辞める)を決めておくべき。真っ当な産業医は、最初から他の医師に主治医を依頼することが多い。地域に他の医師がいない場合など、やむを得ず兼務する場合は、産業医としての役割を医療的な健康管理に限定せざるを得なくなる可能性も。■第二段階の問題:産業医活動中の暗黙の期待と契約関係通常の産業医活動(面談など)においても、従業員側に「暗黙の医療契約」やそれに類する期待・誤解が生じているのではないかという問題。産業医としての面談だが、従業員との間に個別の契約関係はないとされるにも関わらず、「ここだけの話」として会社に伝えない情報が発生し、特定の社会的関係が生じる。産業医が従業員から会社にとって必要な情報を知りながら、必要な措置を会社に意見しないことによる事業者リスクの問題。特に、従業員から自殺を示唆するような情報などを「会社に言わないで」と言われた場合の対応など、緊急例外的な場合の線引きが難しい。産業医が情報を知っていることは事業者が知っていることとイコールと見なされ、訴訟リスクにつながりうる。社内でダブルスタンダードが生じる可能性(例:社内基準と健康相談で得た情報に基づく個別判断の違い)。これは統括産業医や事業者視点では問題。■第三段階の問題:法令間の矛盾とリスクストレスチェックの実施者と産業医の兼務の問題。実施者として高ストレス者を知っても、本人が面接指導を申し込まなければ中途半端な状態になる。労働安全衛生法における健康診断結果の取り扱いと個人情報保護法のギャップ。安衛法で事業者が結果を知ることが定められていても、本人の同意なく機微情報を知ることは問題視されうる。安衛法の「親代わりの健康管理」という前近代的な構図と、個人情報保護法の進んだ制度(EUベース)との間の矛盾。これらの法令間の矛盾が、労働者と事業者の認識相違から紛争に発展するリスクがある。例えば、検診結果に基づく就業制限が原因で従業員が不利益を被った場合、就業制限措置の違法性や産業医への不法行為訴訟につながる可能性。特に、法定項目だけでなく、法定外項目も一緒に取り扱っている場合、同意の有効性などがさらに問題になる可能性がある。安全衛生に関する立法と個人情報保護に関する立法は相性が悪いため、今後も矛盾が表面化する可能性がある。検診結果の生データなど、実務産業医が知る必要のない情報は切り分けるなど、情報の取り扱いに細心の注意が必要。保健師も同様に、従業員からの秘密保持への期待と人事との情報共有の間で板挟みになるリスクがある。法的位置づけの不明確さから...
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    1 h y 2 m
  • 第72回|話し合う意味がないテーマについて話し合うな
    May 20 2025

    合宿で収録した音源の1本目です。今回は産業保健職の役割について掘り下げました。

    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

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    ■議論の概要

    • 医療職、特に産業保健職は従業員との対話を重視する傾向があるが、その中で本来話し合うべきではないテーマ(主に労働条件や配置転換などに関する従業員の希望)を取り上げてしまうことがある。
    • 社長や経営者には従業員の希望を聞いて実現したり、配置転換を命じたりする権限がある。しかし、産業医や産業保健職にはそのような権限がない。
    • 産業保健職が権限なく従業員の希望を聞くことは、叶えられない期待(誤解に基づく期待)を与えてしまう可能性がある。これは、医療契約のように「あなたの望みを叶えるために努力します」と約束しているかのように聞こえてしまうため問題となる。
    • 医療職は情報が多いほど良いと考えがちで、意図せずとも希望を聞き出してしまう傾向がある。従業員側も、産業保健職になら話しやすい、希望が叶うかもしれないという期待を抱きやすい。
    • 多くのこじれた事例の根源には、本来話し合うべきでないテーマを話し合い、従業員に誤解や過度な期待を与えてしまうことがある。従業員が自分の希望を検討に値する内容だと「昇格」させてしまう側面もある。
    • 産業保健職が話を聞く場面の役割や位置づけが不明確であることが、この問題の一因である。会社側が役割や制約を明確に示せていない(いわゆる丸投げ)ことも問題。
    • 臨床医療と産業保健の立場の違い:
    • 臨床医療は「ネガティブリスト」的:患者のためにほとんど何でもやってよく、やってはいけないことが限定されている。
    • 産業保健は「ポジティブリスト」的:職場において、やっていいことが極めて限られている。労働者と会社の間の約束の範囲内で、元に戻す手伝いをするのが基本であり、労働条件への口出しはできない。
    • 労働者と使用者の二者間の問題を、産業保健職が代行して解決しようとしてはならない。特に、本人に代わって上司、同僚、人事に話をするのは問題となる場合がある。
    • 臨床経験のある医療職が産業保健の仕事にそのまま向いているかには疑問符がつく。人の役に立ちたいというモチベーションが、会社の役に立つことではなく従業員の役に立つこと(希望を叶えること)に向かいやすいため。
    • 議論の結論として見えてきた産業保健職の重要な役割:
    • メンタル不調者対応などにおいて、早期に休ませる(療養勧奨)ことが重要な役割の一つとなりうる。
    • 専門知識に基づき、早期療養の重要性や予後について説明し、従業員の休職に対する抵抗感を払拭する手助けをすることが期待される。
    • 日本には休みたがらない、休めない文化があり、休職に対するネガティブな固定観念(退職へのステップなど)が根強い。休職者数、復帰率、再休職率などの透明性のあるデータを社内で提示することが、不安軽減につながる可能性がある。
    • 会社側の役割として:
    • 産業保健職への万能感や幻想を捨て、自社の産業保健活動の役割や枠組みを明確にすることが必要。労働者と会社の二者間で話し合うべき問題を明確にする。
    • 産業保健活動においては、個人のスキルに頼るのではなく、平均的に効果が出せる仕組みを導入することが重要。
    • 会社から指示された通りにまずはやってみて、うまくいかなかった経験から学ぶことも重要である。
    • 本テーマについて産業看護職・保健師の方からの意見交換を歓迎。

    (NotebookLMで作成したもので、内容の正確性は保証しません)

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    1 h y 16 m
  • 第71回|会社はどうしたいのか聞く必要はあるか/音声AIの活用の可能性
    May 3 2025

    今回は、2つのテーマについて取り上げました。

    【自由集会開催のお知らせ】

    今年も自由集会を開催いたします。

    日時 令和7年5月16日(金)13時〜17時

    場所 仙都会館8階会議室(宮城県仙台市青葉区中央2ー2ー10)

    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】

    ⁠⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠⁠

    【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】

    ⁠⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠


    ■雑談

    • 高尾 アニサキスになりました
    • 前園 沖縄へ旅行してきました
    • 森 万博に行ってきました


    ■会社がどうしたいか、聞く必要はあるのか

    • 人事機能が不十分な会社での対応について、会社の意向を聞くことが産業医の対応を歪めるリスクがあるという考えと、会社の考えを知るための探索的な問いかけとしてはありうるという考えが話されました。
    • 会社が健康管理を「自分ごと」として捉えていない課題や、思考停止している担当者へのアプローチ、会社としての主体性を明確にすることの重要性について話しました。
    • 弁護士の立場から、依頼者(法人)の意向を受けて法的なリスクを減らすことや、「こうすべき」というコンサル領域の線引きについて話しました。
    • 経験を積む中で自身のスタンスを確立することや、産業医のクライアントを多角的に捉える視点についても話しました。


    ■AI音声の活用の可能性

    • 最新のAI音声が非常に自然になっていることに触れ、労働者の健康管理分野での活用について話しました。
    • 特に休職者への療養開始説明動画のナレーションでの活用に注目し、感情を排除したニュートラルな情報提供や、アップデートの容易さといったメリットについて話しました。
    • 汎用的な動画教材や、会社ごとのカスタマイズ、各種研修・説明資料(復帰準備、Eラーニングなど)への活用についてもアイデアが出ました。
    • 講演やセミナーにおいて、総論部分を事前学習用動画として提供し、当日の時間を質疑応答などに使う効率的な形式が考えられると話しました。
    • 対面での講演とAI動画を組み合わせるインタラクティブな形式の可能性や、人間は人間が好きという視点、大学講義の短縮化の現状など、効率的な情報伝達の必要性について話しました。
    • AIが現実世界の経験に基づいた応用的な質問を生成することにはまだ限界がある点も話しました。
    • 今後、AI音声活用を含めた動画コンテンツを具体的に作成していく意向について話しました。


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    1 h y 11 m
  • 第70回|【質問】若手従業員の育成に関するお悩み
    Apr 17 2025
    今回は、いただいた質問について、労務管理的な視点から回答しました。【自由集会開催のお知らせ】今年も自由集会を開催いたします。会議室を別に借りて、時間の縛りなく議論する予定です!ぜひ学会参加予定の方はお時間の確保をお願いいたします。また終了後に、懇親会も開催予定ですので、そちらもぜひご予定を空けておいてください。日時 令和7年5月16日(金)13時〜17時場所 仙都会館8階会議室(宮城県仙台市青葉区中央2ー2ー10)【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠■雑談高尾:F1のシーズンが始まりました前園:西洋の敗北 日本と世界に何が起きるのか森:基礎研の抽選で苦労しました■若手従業員の育成に関するお悩み私が所属しているのは中堅企業の人事部で、各部門のマネージャーと連携しながら人材育成や組織運営を支援しています。現在、ある部門で話題になっているのが、30代前半の中途採用社員Aさんについてです。Aさんは専門性を買われて採用された方で、入社当初から「この人はリーダー候補だ」と大きな期待を受けていました。新規案件や外部連携にも関わらせるなど、成長の機会も意識的に与えてきたようです。しかし、ここ最近、周囲や上司の評価が大きく揺らいでいます。Aさんは与えられた業務を「こなす」ことには問題がないものの、自分から積極的に仕事を取りに行く姿勢がなく、「自分が無理なくできる範囲のことだけを引き受ける」という受け身な働き方にとどまっている印象です。報告もこちらから確認しないと出てこず、プロジェクトの進捗も「誰かが動いてから」「指示があってから」動くような場面が目立ちます。部門長からは、「何か一つでも自分から動く姿を見せてほしい」「前に出て引っ張るような姿勢が見えない」と、主体性の乏しさに強いもどかしさを感じている様子です。さらに、仕事が途中で止まってしまったり、提出物が遅れたりした際には、「家庭の事情で時間が取れず…」「上司が忙しそうだったので相談を控えていました」など、言い訳が先に立つような発言が重なっており、責任感にも疑問符がついてきています。フィードバックに対しても「わかりました」と返事はするのですが、実際に行動が変わらず、“聞いて終わり”“受け流している”ように見えることが多く、上司としては疲弊感を抱えているようです。また、地味な業務やチーム全体の調整といった、いわゆる「雑務」については、「自分の仕事ではない」「他のメンバーがやるべき」といった雰囲気がにじみ出ており、プロ意識やチームの一員としての自己完結力にも不安があります。Aさん自身は、「やるべきことはやっている」「求められれば対応する」という認識のようですが、部門側としては「このままではリーダー層として任せるのは難しい」と、役割や期待値を“絞る”方向での再設計を検討し始めている段階です。このような、“一見問題はないけれど、惜しいまま止まってしまっている若手”に対して、現場マネージャーとしてどのように関わればよいのか、また、期待値の調整や業務の任せ方をどう見極めればいいのか、ぜひアドバイスをいただければ幸いです。「自分はできている」と思い込んでいる可能性がある。期待される役割と現実とのギャップを明確にフィードバックすることが不可欠経験の軸とピープル軸フィードバック入門 耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術時間的制約などを言い訳にして、フィードバックを正面から受け止めていないのが問題ではないか「制約によりできない」ことよりも「限られた時間をどう使ったか」を自ら問う視点が重要「チームへの貢献意識」や「仕事への向き合い方」の欠如も課題。ただこれは、意識転換により改善の可能性あり上司がリスクを取ってでもフィードバックしていることの重要性と、その働きかけを真摯に受け止める素地の育成フィードバックは1...
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    1 h y 4 m
  • 第69回|「だから産業医面談しなきゃいけない」から「だけど仕事なんだよね」へ
    Mar 31 2025

    今回は高尾先生からの持ち寄りテーマについて、議論してみました。

    【自由集会開催のお知らせ】
    今年も自由集会を開催いたします。会議室を別に借りて、時間の縛りなく議論する予定です!ぜひ学会参加予定の方はお時間の確保をお願いいたします。また終了後に、懇親会も開催予定ですので、そちらもぜひご予定を空けておいてください。

    • 日時 令和7年5月16日(金)13時〜17時
    • 場所 仙都会館8階会議室(宮城県仙台市青葉区中央2ー2ー10)

    【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】
    ⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠

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    ■雑談

    • 高尾:大相撲を見てきました
    • 前園: 世界標準のフィードバック
    • 森:悠太のアラビアータ


    ■「だから産業医面談しなきゃいけない」から「だけど仕事なんだよね」へ

    • 問題がある→だから産業医面談しなきゃいけない→配慮しなきゃいけない
    • 問題がある→まずはフィードバック→仕事なんだよね
    • 産業医が介入すると「配慮」に話が進みがちだが、上司が対応すれば「でも仕事だから」で締められる可能性がある
    • 健康相談と就業措置は明確に分け、前者は医療職に、後者はまず上司に対応させるのが自然な順番
    • 現場の問題を「労務問題」から「医療問題」にすり替える構図が定着しつつある
    • 産業医面談が問題解決の手段ではなく、満足感や責任回避のために使われているケースも
    • 面談の構造化不足や、「問診的」な運用が改善されておらず、情報収集だけで終わってしまっている
    • 医療者の「助けたい」という性質が、組織側の「手放したい」という動機と合致し、安易な引き渡しが起きている
    • 人事や上司が責任を持たず、専門職に丸投げする傾向がある
    • 上司には「指導して改善しなければ法人が対応する」という役割の限界を認識させる必要がある
    • 組織として「できない人」をどう受け止めるかが問われており、医療の力による“免罪符”の時代は終わりつつある
    • 「できていないという事実」とどう向き合うか、そのために必要なのは、まずは率直なフィードバックをはじめとする労務管理である
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    48 m
  • 第68回|セミナーで寄せられた質問への回答
    Mar 12 2025

    今回は最近行ったセミナーで寄せられた質問について、取り上げました。

    【自由集会開催のお知らせ】

    今年も自由集会を開催いたします。会議室を別に借りて、時間の縛りなく議論する予定です! ぜひ学会参加予定の方はお時間の確保をお願いいたします。また終了後に、懇親会も開催予定ですので、そちらもぜひご予定を空けておいてください。

    • 日時 令和7年5月16日(金) 13時〜17時
    • 場所 仙都会館8階会議室(宮城県仙台市青葉区中央2ー2ー10)


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    ■雑談

    • 高尾:安西先生と掛け合いの研修をしてきました
    • 前園:新しいカメラを購入しました ライカSL3-S
    • 森:ChatGPTを再活用しています。


    ■セミナーで寄せられた質問

    • 休職中の定期フォローは看護職が必須か?
    • 復帰後のフォロー面談における生活指導のポイントは?
    • 受診勧奨後の休職者増加に対する会社への説明方法は?
    • メンタル不調者への職場環境改善の必要性についての見解は?
    • 管理職が診断書を無視して働かせる場合の安全配慮義務の伝え方は?
    • 主治医の時短勤務指示を産業医が変更して良いか?
    • 独身者で療養中に連絡が取れない場合の対処法は?
    • 接客業務で異動先がない場合の対応は?
    • テレワーク推奨診断書を出された社員への対応方針は?
    • 元職場が原職復帰に対して否定的な場合の説明方法は?
    • 精神・発達障害者の復職時の業務アサインに対する人事への助言は?
    • 短時間勤務からフルタイム復帰への注意点は?
    • 休職中の定期フォローの報告頻度の適正間隔は?
    • メンタル不調者を異動して復職させる場合の事例と説明方法は?
    • 強迫性障害者の復職準備に必要なフォローは?
    • 休職満了間近に復帰する社員の長期化防止策は?
    • 新入社員向け健康教育で伝えるべきメッセージは?
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    1 h y 7 m
  • 第67回|JTの休職期間満了退職をめぐる訴訟
    Feb 27 2025
    今回は直近で話題になっていた、JTの休職期間満了退職をめぐる訴訟について、取り上げました。【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠■雑談高尾:博多で3人で産業医研修会をしました前園:世界秩序が変わるとき 新自由主義からのゲームチェンジ森:アルミテープチューン■JTの休職・復職をめぐる訴訟と産業保健の課題概要JT社員“うつで休職”後に就労可能と診断も「復職」認められず自動退職に 地位の確認求め会社を提訴休職していた従業員が復職を申し入れるも、6回にわたり復職を認められず、最終的に休職期間満了で退職となった事例が訴訟に発展。訴訟は提起されたばかりで判決は未確定だが、新聞で一面報道もされ注目を集めている。ただしこの記事は原告側の記者会見をもとに作成されており、会社側の主張がどの程度反映されているかは不明である点は要注意。休職・復職基準の問題点会社側が「周囲の負担」を理由に復職を拒否することは、過去の判例に照らしても認められにくい。復職審査委員会が6回開催されながら、すべて不可判断となり、最終的に自動退職となっている点は、初めから退職ありきだったのではないか。何をすれば復職できるのか具体的な基準が示されず、本人が対策を立てられない状態も問題。適切な対応とはまず復職を認めた上で、勤務状況に応じて適切な指導を行う。業務遂行能力が不十分であれば、指導・評価を経て、必要に応じて処分や解雇を検討する方が、まだ筋が通るのでは。休職者との対話を欠いたまま復職不可とすることは、企業の適切な対応とは言えない。レピュテーションリスクの視点訴訟提起の段階で企業名が報道されることによる reputational risk(評判リスク)。一方、普通解雇での訴訟はメディアに取り上げられにくく、リスクマネジメントの観点ではその方が安全な場合もありうるのでは。産業医・企業がとるべき姿勢休復職の過程においては、「当事者との対話」を重視すべき。ただし面談等で話し合うのではなく、復帰に向けた準備の確認とフィードバックが重要。「会社が認めない」のではなく、「本人が復帰に必要な条件を満たしていない」ことを明確にし、説明責任を果たすことが訴訟回避にもつながる。最終的に復職不可で寄り切るのは何より問題。復帰はさせよ。■質問1 休職者との連絡手段は何がベストか?はじめまして、今年度から産業医活動をしているものです。先日休職者との連絡のやり取りや現状確認の方法について、「電話は本人の負担になると思うのでショートメールでやり取りしているが、周りからは記録が残らないものの方がいいのではと言われている、どのような方法がいいか?」という相談を受けました。私には「記録が残らないものの方がいい」という感覚がイマイチ分からず、普通にショートメールでいいですよと答えましたが、先生方はどのようにお考えでしょうか?大変初歩的な質問で申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。ショートメールやLINEのようなカジュアルな手段は、連絡頻度が増えすぎたり、対応が負担になったりする可能性がある。記録が残らない方がいいという意見は疑問。記録がないことで「言った・言わない」のトラブルになるリスクがある。週1回の報告を文書で受け、受領書を発行する形が望ましい。■質問2 復職と家族同席の問題企業で保健師をしています。復職しても3ヶ月ほどで再休職を繰り返す従業員がいます。つぎの復職では家族を呼びますよと人事から伝えていますが、頑なに拒否しています。3回目の復職の際は猶予として家族は呼びませんでしたが、4回目は家族マストと考えます。本人への効果的な伝え方をアドバイスいただけますと幸いです。企業側(あるいは保健師)がマストだと考えていても、本人がどう思っているかはわからない。企業側としては「通知」として伝え、同席を原則とすることで対応可能。家族同席が困難...
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    1 h y 1 m
  • 第66回|メソッドのボキャブラリー
    Feb 11 2025
    今回は「メソッドのボキャブラリーはどこから生まれたの?」というゾノ先生からの疑問に答えました。【番組へのご意見・ご質問・ご感想はこちら】⁠https://peing.net/ja/takaomethod⁠【有料のオンラインサロンをやっています。番組を応援いただける方は、ぜひご加入くださいませ】⁠https://community.camp-fire.jp/projects/view/307210⁠■雑談高尾:フェリー旅をしてきました前園:福岡県スクールカウンセラー協会森:節分の日付と旧暦の関係 ■高尾メソッドのボキャブラリーはどこから来たの?学生会活動や新聞部での活動、小説家志望、初期産業医の面談業務の経験、裁判の判決文からの習得第39回|高尾の来歴とフィロソフィー初期は面談における「切り返しトーク」を教えてほしい、という希望が多かったが、それは現実的ではなかった。それが難しいから面接シナリオをお勧めしているWorks 95 人事プロフェッショナルの本質(PDF) 19ページ人事担当者の中から、労務管理の基礎能力が欠如して久しい。それでは切り返しトークも身につかない。無駄を省きすぎると余裕がなくなる。ボキャブラリー、広い意味での教養は、無駄が重要なのでは。 ■質問1|在宅勤務で人事はできるのかコロナにより、会社の方針で製造部門と一部の総務を除き、在宅勤務の方針となりました。2020年2月から人事がメンタルだけでなく、他の疾患でもこのまま就業させていいのかと思われる社員について情報あげるも、オンラインやメールではなかなか重篤感が伝わらないのか、なかなか関わってもらえません。産業医は診療のような対応で、保健師や現場の上司が振り回されてしまいます。メソッド導入を検討したいのですが、人事の仕事も増えるし、上司である人事部長に保健師から提案する事は難しいような気がするのですが、いかがでしょうか。また、社員や家族の説明他、人事が在宅ワークだとメソッドがうまくいくのか、イメージがわきません。私も採用面接がオンラインで、一度も人事部長に会ったことはありません。勤怠不良の社員の対応を何度もお願いすると、そんな事ばかりやってる時間はないんだ、と怒られてしまいます。今や人事も在宅勤務の時代なんでしょうか?人事にも在宅勤務が適している業務もあるかもしれないが、トラブル対応など労務管理が必要な業務は難しいだろうオンラインでは伝わらない情報がある(重篤感が伝わらない、という認識の通り)人事が労務管理の相談窓口として、いつでもオープンに気軽に相談できることが重要メソッドの運用は在宅勤務でもできるだろうが、メソッドの導入は人事が在宅勤務状態では難しいだろう ■質問2|有給休暇の事後救済について医療保健職です。年休事後変更は、最近は一周回って、ありと考えるようになりました。当社は2週間の年休は自由に習得可能で消化率も高いです。(育児に関わる休む制度は別途あり)コロナ禍で、更に体調不良で休みやすくなり、病気理由なら欠勤も注意指導する方が減り疾病利得を持つ方増えました。(ハラスメントになると注意しない人が増え人事的な柔軟な規律が消える)年休は平等だから、メンバーシップ型のなかで仕事のカバーを頑張る人にとっては、制度を超えた部分は年休使ってもらったほうが、あの人は年休がなくなってるからと同情できます。時間の制約がある方は誰にでもできる仕事はできなくて当然なため、支える側の気持ちとしては、年休も病欠もと多く休まれるのはしんどいです。突発的な病気休暇・欠勤と、計画的な年次有給休暇を明確に分けた対応が重要第18回|有給休暇と病気欠勤・子の看護休暇の整合や違いについて病気休暇・欠勤が多い従業員には、「業務遂行能力の量的評価」が低くなるべきだろう年間5日まで突発的な休暇を認める、という制度は検討できる
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    1 h y 18 m
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